2010年08月29日

No.795 『正義と武力と』

   国家主権の一かけらでも譲渡するくらいならば、むしろ戦争中のあらゆる災害と恐怖をあえて選びたいとする見解もある。 この立場は理屈として考えられるとしても、私は誤りだと思う。 しかし、戦争には反対だが、各政府が紛争に際して自己の立場の終局的判定者である現在の体制がよいという意見には、いかなる理論の見せかけすらないことは確実である。 もしも戦争が絶滅さるべきならば、それは圧倒的武力を備えた国際的な政府の樹立による以外には不可能であろう。 そして戦争の絶滅なしには、文明は存続しえない。 論理的推論力よりも愛国的感情が強い人にとってこれは苦しいジレンマだが、われわれがこの二者択一に知的に対処せぬかぎり、それは事態の進展によって悲惨に立証されるだろう。 
B.Russell 『人生についての断章』 (部分抜粋) 転用者は必ず原典を確認のこと!





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posted by Vigorous at 11:39| 指導者、政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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