2010年07月28日

No.760 『商品として扱われる派遣労働者』

   労働者派遣の問題は、 「労働者の商取引化」 にある。派遣先行に派遣された労働者は、派遣先行に対しては基本的に労働者としての権利をもたない。派遣される労働者の賃金は、会社の経理上 「人件費」 ではなく 「資材調達日」 などに分類されることが、その立場を象徴している。労働者を 「人」 としてではなく、 「商品」 として取り扱うことを肯定したシステムが労働者派遣であり、そこで労働者は、倉庫に置かれた在庫物資と基本的に変わらない存在となる。その究極の姿が登録型日雇い派遣であり、彼/彼女らにはもはや倉庫代すら不要になった。 (中略) 
  本来、生存をえるための労働は、同時に人間的な諸権利の行使と両立可能でなければならない。ILO (国際労働機関) が 「世界目標」 として掲げる 「ディーセント・ワーク (人間としての尊厳が確保された条件下で働くこと) 」 とは、そのことを謳っている。しかし、今日明日の生存を得るために人間的な諸権利を放棄するというところまで追い込まれるのが、登録型派遣の状態である。
湯浅誠 『反貧困』





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posted by Vigorous at 21:57| 経済 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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