2010年04月13日

No.677 『資本主義の中心問題』

   資本主義の中心問題は、それが近代社会の経済システムとして社会生産を持続的に拡大させるにもかかわらず、なぜ配分はきわめて偏った形をとるのか、という点にある。 そしてその本質は、貨幣の物神性や資本主義の幻想ということにはない。 その根本理由は、むしろ、近代国家が実際には 「純粋ルールゲーム」 として働いていないという点にあるのだ。 このことはまた、われわれが現在の資本主義に不信を抱き、その正当性を疑うことの本質的な根拠でもある。 
  資本主義の現状からつねに平等への要求が現れるのも、おそらくは、すべての人間が絶対的に平等であるべきだという極端な当為からではなく、市民社会が育てる、どんな人間も本来自由と権利において対等な存在であるはずだ、という暗黙の 「メンバーシップ」 の感度によっている。 
竹田青嗣 『人間の未来』





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posted by Vigorous at 22:51| 経済 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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