2010年02月15日

No.636 『センの貧困論』

   ノーベル経済学賞を受賞したアマルティア・センという学者がいる。彼は、新しい貧困論を生み出したことで知られている。センは 「貧困はたんに所得の低さというよりも、基本的な潜在能力が奪われた状態と見なければならない」 と主張する。
  腎臓障害を抱えて透析治療が必要なAは、その障害を持たないBと同じ暮らしをしようとすれば、そのハンディキャップのために、Bよりも多くの所得を必要とする。それゆえ、AはBよりも高い所得を得ているのに、Aのほうが不自由な暮らしを強いられる、という場合がある。この不自由さを、センは 「潜在能力の欠如」 と表現する。
  医師のいない離島でいくらお金を持っていたとしても、満足に医療にかかることができなければ、その人はすぐに医療にかかれる環境に暮らす人たちよりも 「満足な医療にかかることができる」 という 「機能」 から遠い。
湯浅誠 『反貧困』





検索用kwd:
posted by Vigorous at 10:28| 経済 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
カテゴリ



注意
◆ このブログの内容は引用が中心ですが、知識の切り売りを目的としたものではなく、投稿者の備忘録として作成されています。皆さんは、ここに書かれた引用のみで満足することなく、なるべく原典に触れる習慣をつけてください。
◆ このブログでは、投稿者が独自に調査したデータや、知人から伝え聞いたエピソードなどが掲載されることがありますが、そのまま受け売りにせず、皆さん自身が事実関係を調査し、記事の真偽を見極めることができるように努力してください。
◆ ここは金言や名言を羅列することを目的にしたサイトではありません。どんな金言や名言も、羅列したとたんにただの展示物になってしまいます。長い引用も短い引用も、じっくり噛み締めて味わい、あなたの財産にしてください。アーカイブも一度にすべて読むのではなく、毎日少しずつ読むようにすると良いでしょう。



QRコード

リンク集
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。