2010年01月24日

No.618 『「正しさ」 と 「人間の本質」』

   「正しさ」 とは、ある特定の理想状態を作り出すことであるより、多様で自由な諸関係から生じる諸矛盾や諸問題をうまく調停し、つねに多くの人間が納得できるような、より合理的で公正な関係のあり方を作り出してゆく努力、ということである。 こうして、各人の多様な価値観の承認が前提となるかぎり、ある絶対的な価値観や世界観を 「正しさ」 の特定の内実とすることはできなくなる。 
  一人の人間の 「本質」 は、単に彼がどんな境遇、どんな身分、どんな意見を持った人間か、ではなくどのように自分を表現するか、という点に現れる。 彼が自分の問題をどのような仕方でもち、これをどのように語り、どのように対処し、行動するか、その 「仕方」 が彼という人間の 「内実」 なのである。 
竹田青嗣 『哲学ってなんだ』





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posted by Vigorous at 12:35| 哲学・宗教 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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