2010年01月01日

No.599 『曖昧にしたものが得をする世界』

   本性、事実をありのままに報道し、社会で起きていることについて、国民に正しい認識を持ってもらうことを使命にしているはずのマスメディアが、かえって世の中に誤解を生じさせているのはなぜなのか。 マスメディアは、なぜ社会全体の 「思考停止」 状態の要因になってしまったのでしょうか。 
  私は、マスメディアが自らの報道に対し、虚偽性を認めることで不利益が生じるシステム、自主的に報道内容を検証して積極的に誤りを認めることが評価されないシステムに大きな原因があると考えています。 
  放送事業に関するさまざまな問題に国家が積極的に介入する事態は、好ましいことではないし、表現の自由や報道の自由を貶めることはあってはならないことです。 国家が報道を厳しく管理していくことは絶対に避けるべきです。 
  ただし、そのような前提に立った上で、権利侵害の恐れがある放送を行ったときの放送事業者の対応を、きちんと評価する方向に変えていくことが不可欠です。 しかし残念ながら現在はそのようになっていません。 それどころか事実を解明しないほうが得をする状態になっているのが現状です。 
  間違いを指摘された際、積極的に調査を行い、真実を明らかにした者が重いペナルティを受けて、 「事実不明」 で曖昧に対応した者は不問に付されるという状態では、放送事業者が事実を明らかにすることに消極的になるのは当然です。 
郷原信郎 『思考停止社会』





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posted by Vigorous at 16:12| 社会学 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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