2009年09月28日

No.527 『日本の司法の経済感覚』

   村上ファンド事件判決の中で印象的なのが、 「ファンドなのだから、安ければ買うし、高ければ売るのは当たり前」 との村上被告の言葉に対して、 「このような徹底した利益至上主義には慄然とせざるをえない」 と述べている点です。 自己責任によって株式取引をする投資家にとって唯一の判断基準は、 「会社の実態に照らして高いか安いか」 です。 「安ければ買い、高ければ売る」 ということ自体は何一つ責められるべきではないはずです。 この判示は、日本の裁判官の感覚が、経済分野の問題について必要とされる最低限の常識から完全にズレていることを示しています。 このような経済司法の貧困のために内外の投資家から見放されたことも、日本の株価のとめどない下落が続いている要因と考えられます。 日本企業に対する投資や健全な企業買収が行われる環境が整っていないことは、日本経済の不況からの回復力を大きく低下させることにつながりかねません。 
郷原信郎 『思考停止社会』





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posted by Vigorous at 20:12| 経済 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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