2009年08月18日

No.0489 『ウルトラマンの無条件の善意』

   日本がアメリカに象徴されるようなシステムの中で、従属的な場所を配分される。 そのことによってこそ、かえって国民的共同性というものを自覚する。 そういう構造が出てくるということですね。 そのことをシンプルに強調しているのは 「ウルトラマン」 です。 日本がアメリカを無条件に信じるという関係と、ウルトラマンシリーズにおける人類とウルトラマンへの依存関係が同じものだというのが、佐藤健志が言っていることの核です。 
  大体、まず普通に皆さんも知っていると思いますが、僕も子供のときから疑問に思っていましたけれども、ウルトラマンは単なる善意で地球の人類を助けてくれるんですよね。 これはとてつもない善意だと、私は思います。 ハヤタという人物が、宇宙パトロールをしているところへウルトラマンがぶつかって事故になり、そのハヤタということが死亡してしまうんですよ。 それで、ウルトラマンは一つしかない命を二人で共有することになるんです。 だから、彼がウルトラマンになるわけですけど、それで、それ以降彼は善意で地球人を助けてくれるというような構造になっている。 
  ウルトラマンは地球人のために怪獣たちをバシバシやっつけますが、怪獣もたいてい宇宙人ですよね。 そうしますと、どうなんでしょう。 なんで地球人の肩ばかり持つんだろうかという感じがするわけですよ。 第三者であるウルトラマンがね。 その理由はさっき言った交通死亡事故なんですよね。 しかし、怪獣を何匹殺してもそれほど気にしないような男がですよ、ちょっとした交通事故で、 (しかもこれは仕方がないような事故なんです) 失敗したことがきっかけで、地球のために戦うようになるのでしょうか。 ともかくウルトラマンは無条件の善意によって地球人を守ってくれる。 これと同じような善意をアメリカに期待しなくちゃいけない。 
大澤真幸 『戦後の思想空間』





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posted by Vigorous at 21:34| 指導者、政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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