2009年08月17日

No.0488 『食品のリスクファクター』

   「シアン化合物」 という言葉のイメージは極端に悪く、消費者に強烈な負のイメージを植え付けます。 そういう物質が、食品自体ではなくその製造に使用した水に、健康への影響がまったく考えられない程微量に含まれていたという場合にまで、そういう情報を提供することは、かえって消費者の誤解と混乱を招くことになるのではないでしょうか。 
  自然界には、大量に摂取すれば健康に影響が生ずるものは数限りなく存在します。 そのようなリスクファクターの含有をすべてゼロにすることは不可能です。 食品に含まれるものをすべて正確に表示して消費者に情報提供するということであれば、たとえば、食品に 「シアン化合物○ppm」 「大腸菌群○○」 というような表示をする必要がありますが、わたしなら、そういう表示の食品は食べたくありません。 諸外国の多くでは、当初は、健康被害の危険があると判断したときに初めて回収指示を出し、基準値を超えただけでは即回収しない方針をとっています。 マスコミの報道も、そういう考え方を前提にしています。 それと比較すると、国際基準とかけ離れた厳しい基準を定め、その基準を上回っただけで公表を求められ、大規模な商品回収という事態に発展し、そして自主回収を行った企業もマスコミから厳しいバッシングを受けるという日本の現状は異常としか言いようがありません。 
郷原信郎 『思考停止社会』





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posted by Vigorous at 20:59| 社会学 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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