2009年07月09日

No.0451 『強迫性パーソナリティ』

   強迫性パーソナリティの人は、非常に努力家で、努力すれば必ず成果や見返りが得られるという確信を持っており、頑張ることにもっとも価値をおいている。 そのため、頑張っても成果が出ない状況におかれると、非常に強いストレスを感じ、徒労感に苛まれる。 
  このタイプの人は、絶えず何かしていないといられず、のんびりリラックスすることが苦手である。 何事も、楽しむということができない。 計画を立て、立てた通りに実行することが、最善だと信じている。 どんな楽しみ事も、計画の実施という色合いを帯び、義務感とダイアグラムに従って行われる窮屈な儀式と化す。 
  突発的な出来事は、彼にとっては不快なアクシデントや失敗に過ぎず、思いがけなさをプラスの意味で捉えることができない。  (中略) このタイプの人は常に一生懸命に生きているのだが、その努力は常に報われるとは限らない。 あまり変動のない時代には、こうした生き方はとても高く評価され、責任感と義務感の強さから、厚い信頼を受ける。 しかし、激動の時代には、融通の利かない気質が、逆に不利に働くこともある。  (中略) 
  このタイプの人は、自分のスタイルで着実に仕事をこなそうとする。 いったん身につけたやり方や仕事内容への固執が強いため、状況をみて器用に動くということができない。 沈没する船に、最後まで残るタイプなのである。 責任感や正義感が強く、自分は後回しにしても、他人に対する責任を優先しようとする。 社会人にとってはもっとも信頼できる人たちなのである。 
  この人たちとうまくやっていくコツは、責任の範囲や役割分担を明確に決めることだ。 そうすれば、本人の秩序愛を、その領域を完璧にすることに安心して注ぎ込むことがで、自分の秩序に基づいて支配したいという欲求が、際限なく広がることを防ぐことができる。 限界を決めておかないと、本人の完璧主義や支配欲求は際限なく広がり、どんどん仕事を抱え込み、疲労してしまうからである。 周囲としては、責任感を持って何事も完璧にこなすので、ついつい頼ってしまう。 よく頑張ってくれて、ありがたいと思っていると、そのうち潰れてしまうのである。 
岡田尊司 『パーソナリティ障害』





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posted by Vigorous at 22:34| 医学 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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