2009年06月01日

No.0419 『ルソーの自由、統治形態』

   ルソーはこう言った。 人間は 「自由」 に生まれているのに、いたるところで隷属的支配に繋がれている。 その経緯はすぐには言えない。 しかし、なぜそのような支配が 「正当化」 されてきたか、またどのような統治なら 「正当化」 されるかという問題なら、自分は 「原理」 をもっている、と。 たとえばわれわれはいま 「資本主義」 のさまざまな矛盾を見ている。 このときまず出てくるのは、資本主義とは別の、平和で理想的な社会の原理はないか、という考えだ。 これは誰でも考える初めの一歩だが、まだ考えとしては弱い。 資本主義の土台は経済的な 「自由競争」 ということだが、これはこれで大きな必要性を持っているからだ。 
  人間の本質を 「自由」 なものと考える限り、誰もが正当なものと認めうる統治の原理 (rule) は一つだけである。 ほかの帰結はありえない。 そうルソーは言う。 社会の成員が、全員でいったん自分の 「自由」 を一つの政治権限にあずける。 そして、この政治権限が、成員の一人一人にこの 「自由」 を権利として確保する。 これ以外に考え方がない、と。 
竹田青嗣 『哲学ってなんだ』





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posted by Vigorous at 21:48| 哲学・宗教 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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