2009年05月31日

No.0418 『マルクス主義の復活』

   バブル崩壊後、企業ではリストラが平然と行われ、団結権や団体交渉権という、労働者が過去に培ってきた権利が一気に失われました。 (中略) 
  労働環境の劣化は誰の目にも明らかです。 これはひとえに、企業の収益増を優先させるという全体的な志向の結果です。 戦争のためにあらゆる自由を奪っていいという戦中の風潮と酷似しています。 バブル後の不良債権まみれの危機的状況を脱出するには、理不尽な首切りもやむを得ない。 労働者の給料や権利を押さえつけてでも、日本経済は生き延びなければいけない。 そういう考え方が主流になる中で、構造的な矛盾を社会が選択してしまったということです。 
  最近のように企業の業績が多少上向きになっても、この流れは変っていません。 小泉純一郎政権時代から、アメリカにならったような弱肉強食の自由主義経済が推進され、そのまま今日に至っています。 
  マルクス主義はかつて、労働者搾取の問題を指摘してきました。 この二十一世紀の日本であらためて問題なるとは、誰も予想だにしなかったはずです。 「一億総中流」 で誰もが豊かになり、 「もはやマルクス主義など関係ない」 と言っていた時代が一度はあったのです。 そのときは 「労働者の権利を守れ」 と主張したところで、 「もう十分に豊かじゃないか」 と支持を得られなかったのです。 
齋藤孝 『なぜ日本人は学ばなくなったのか』





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posted by Vigorous at 18:14| 経済 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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