2009年05月02日

No.0394 『オタクは相対主義者』

   オタクに関して、しばしば、 「虚構と現実を混同している」 と言われる。 これは、馬鹿げた批判である。 彼らもまた、虚構と現実を区別するだろう。 虚構を現実とはみなしていないが、逆に、現実を、虚構として、虚構と権利上異ならないものとして感覚する感受性は、オタクの特徴である。 現実も、意味的な構築物であると考えるならば、さまざまな可能世界 (虚構) の一種でしかない、ということになるからだ。 この意味で、オタクは、純粋に、虚構の時代の精神を体現している。 
  それゆえ、オタクは、現実に対して、あるいはそのものの任意の可能性に対して、冷ややかな態度を取る相対主義者である。 相対主義は、オタクの普遍性への欲求、極端に強い普遍主義の産物である。 それぞれの特殊な世界を律する規範や価値は、包括的で普遍的な領域の内部で相対化されてしまうのだ。 
大澤真幸 『不可能性の時代』





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posted by Vigorous at 00:25| 社会学 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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