2009年03月28日

No.0362 『妄想性パーソナリティ障害との付き合い方』

   妄想性パーソナリティ障害の人物は、とてもエネルギッシュで、頼りになるため、また最初はとても親切に力を貸してくれるため、つい頼りにしてしまったりすることも多い。 しかし深く付き合うにつれて、逆に今度は精神的に頼られるようになる。 彼自身はとても孤独だからである。 身近にいる人間は信じられないが、出会って間がない中立的な人物には、かえって心を許したりする。  (中略) 
  親身になって接すると、相手を信じられない心が、逆説的な反応を起こしていく。 つまり、他人など信じられないという彼の確信を証明しようとして、無理な要求を持ち出してくるのだ。 それを拒否すると、彼は、それを裏切りと受け止め、少しでも心を許したことを、あたかも欺かれたかのように感じ、激しい怒りと復讐心を募らせる。  (中略) 
  心の中を打ち明けるようになったら最後、こじれたときに怖いのが、この妄想性パーソナリティ障害である。 彼にとって訴訟など朝飯前のラジオ体操のようなもので、あなたにとっては寿命を縮める出来事でも、彼には活力源となるのだ。 最悪の場合、命を付け狙われることになる。 そうした状況に立ち至ったら、下手に言い分けしたり、彼と議論しようなどとは思わないほうがいい。 ましてや、戦おうとは思わないことだ。 彼と互角に戦いができるのは国家権力だけだ。  (中略) 間違っても、正面きって否定したり、戦う意志を示さないことだ。 それは、まさに彼の病的なスイッチを入れてしまう行為である。 そうなってしまったら、あなたが戦う相手は、単なる一個の人間ではなくなる。 疲れを知らない病的なエネルギーと消耗戦を繰り広げることになるのだ。 あなたがまともな人間なら、あなたが負けるのは避けられない。 
岡田尊司 『パーソナリティ障害』





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posted by Vigorous at 17:47 | TrackBack(0) | 医学 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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