2009年03月18日

No.0342 『哲学とは何か』

   哲学とは何か。 これにさしあたり答えると、それはつまり 「世界」 説明の方法である、と言える。 どんな人でも生活の中で、日々の具体的な諸問題だけではなく、むしろ 「生きること」 そのものにかかわるような疑問が湧いてくる。 たとえば、この世界はいったいどうしてできたのか? 人間は何のために生きているのか? 死んだら人間はどうなるのか? なぜこの私がこの世に存在しているのか? など。 
  こういった問いは、そう日々の話題になるわけではないが、でも誰にとってもかなり気になるような問いだ。 そして、このような疑問を人間は大昔から持っていた。 そのことは宗教というもののあり方を見ればよく分かる。 人間のどの文明でも、哲学の前には宗教があり、宗教は例外なく神話を持っていた。 神話は典型的には世界の起源や創世を 「物語」 として伝える。 これらは、世界がどのようにして生まれてきたか、なぜ世界は存在しているのか、という疑問に対する答えになっているのだ。 キリスト教の前身であるユダヤ教の神話と言える 「創世記」 は、このことを鮮やかに示している。 創世記のごくはじめの部分だけの話のうちに、世界はなぜ、いかに存在しているのか、人間はなぜ生きて苦しみ、死ななくてはならないのか、といったあのやっかいな 「生と世界の問い」 がほとんど答えられていることが分かる。 
  さて哲学は、宗教のつぎに登場した世界説明の新しい方法だった。 この順序も世界中ほぼ同じである。 では、哲学のどこが新しい方法だったのか。 哲学の思考法を、宗教と比較してみるとその性格がよく分かる。 
  哲学の方法の基本原則を整理すると、次の三つになる。 
  物語を使わず、 「概念」 を論理的に使って世界を説明する。
 → (非物語) 
  「原理」 (キーワード) を提出する。
 → (原理思考)
  つねに一からやりなおす。
 → (再始発)
竹田青嗣 『哲学ってなんだ』





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posted by Vigorous at 21:04 | TrackBack(0) | 哲学・宗教 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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