2009年03月04日

No.0314 『政治家について』

   国家が民主的になると国民がその支配者に敬意を表さなくなるのは、奇妙な現象である。 これは民主政治の先駆者たちが夢想だにしなかった逆説である。 彼らの時代には、このような事態は生じなかった。 民主政治が生まれて間もない頃は、偉大な人物が政治の桧舞台に登場するのが通例であったのに、民主政治が確立されるに及んで、この事柄はなくなった。 納得いかないにせよ、それが事実なのである。 大抵の人は、特定の候補者の人柄などに無関心なまま過去の慣例に従って投票するのであり、彼らは彼らで父や祖父がいつもやっていたように惰性で投票してきたにすぎない。 
  人間は皆、習慣の力に押し流されて行く。 例え自分の習慣を克服した場合にも、人は疑念に悩まされて何一つ仕事を達成できないであろう。 逆に習性が支配するかぎり、立派な人間は政治の世界では勝ち目がない。 ともかく民主国家において、自分たちの政治家を批判することは、とりもなおさず、我々自身を批判することであることを銘記しよう。 我々は、我々に相応した政治家を選ぶのである。 
B.Russell 『人生についての断章』 (部分抜粋) 転用者は必ず原典を確認のこと!





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