2009年01月31日

No.0249 『境界性パーソナリティ障害者への対応』

   大切なのは、いいときも、悪いときもできるだけ一定の態度で接することだ。 一緒に一喜一憂しすぎたり、同情したり、本人のペースに合わせて盛り上がりすぎると、たちまち本人の気分の渦に飲み込まれてしまう。 むしろ、本人の気分のベクトルを打ち消す方向に、冷静な視点で言葉をかけ、いいときも悪いときも、あっさりと接するようにしたほうが、長く支えになることができ、それが結局は、本当の援助につながる。
  よくある最悪のパターンは、最初のうちは、本人の話を長時間かけて熱心に聞き、困ったことがあれば自分が力になるというようなことをいい、一気に盛り上げてしまうのだが、本人が次第に依存的になって、どんどん関係や助けを求めてくるため、すっかり疲れてしまい、途中で投げ出してしまったり、突き放してしまうというものである。 そこで一番傷つくのは、境界性パーソナリティ障害を持つ本人であり、人は結局、最後には自分を見捨てるのだという不幸な人間観を強化してしまうことになる。
  境界性パーソナリティ障害の人の場合、長く変らない気持ちで、接し続ける人がいたということを身をもって体験すること、それが何よりもの援助となるのだ。 安易な親切や同情や自己満足で接してしまうと、結局本人を傷つける結果に終る。  (中略) 一貫した態度がどこまでとれるかが、勝負の分かれ目だろう。  (中略) したがって、境界性パーソナリティ障害の接し方では、常に限界設定ということが重要になる。 ここまではできるが、これ以上はできないと、はっきり告げることが大切だし、結果的に親切になる。
岡田尊司 『パーソナリティ障害』





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