2009年01月27日

No.0241 『境界性パーソナリティ障害の傾向』

   境界性パーソナリティの人は、例外なく、親に対する深いこだわりを持っている。 親に愛され、適切な保護と養育を受けて育った者は、年とともに親を卒業し、精神的にも、社会的にも自立へと向かう。 親は、かつては自分を守ってくれる何よりも大切な存在であったが、その重要性は成長とともに色あせ、心の中に親が占める割合は、年々小さくなっていく。 それが本来なのだ。 親は、幼いころ大切にした縫いぐるみのように、子供にとって、懐かしいが古ぼけた、支配力を失ったものとなる。 それが、自然な成長の結果なのである。
  だが、何らかの事情で、適切な愛情や養育、保護が与えられないと、子供はうまく親を卒業することができない。 いつまでも、親を求め続けたり、こだわり続けるということが起きる。
  必要な時期に十分満たされないと、その段階がいつまでも続いてしまう。 あるいは、逆に適切な時期に切り離されないと、巣立ちの過程が損なわれてしまうということになる。 いずれにしろ、子供の成長にとって、ほどよい時期に必要な課題を行うことが大切なのである。  (中略)
  上の空の母親やめそめそしている母親、自信のない母親に接し続けることは、子供の心に安心感を育むことを妨げる。 親の方が自分に夢中だったり、自分のことで精一杯の場合、幼い時代に何よりも必要な無条件の愛情を与えられにくくしてしまう。
岡田尊司 『パーソナリティ障害』





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posted by Vigorous at 19:27 | TrackBack(0) | 教育、心理 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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