2009年01月21日

No.0230 『母子分離の過程』

   子供にとっての環境は、大人が感じる環境とはまるで違っている。 幼い子供にとって、親が裕福だとか、大きくて立派な家に住んでいるといったことは、あまり重要ではない。
  幼い子供は、たいていの物質的な環境は、そのまま受け入れ、適応する。 子供にとって、重要な環境とは、いうまでもなく愛情と保護である。 その中で子供は、自分が安全に守られた存在であり、より大きな存在と、しっかりつながっているということを、体と心で身につけるのである。 この人格形成のもっとも根幹となる過程は、およそ二歳までに行われる。  (中略) 
  乳児期が終息に近づき、よちよち歩きを始めた頃から、子供は次の段階を迎える。 およそ一歳半から三歳ぐらいまでの期間だ。 この間に、子供たちは、徐々に、母親から分離を成し遂げる。 この分離がスムーズにいくためには、母親が、子供を守り、その欲求をほどよく満たしつつ、同時に、徐々に自分の手から離していかなければならない。 この母子分離の過程が、あまりに急速すぎたり、逆に母親が手放すのを躊躇したりすると、分離-個体化の過程に支障をきたすのである。
岡田尊司 『パーソナリティ障害』





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