2009年01月03日

No.0194 『乗り越えられない壁(生物学的な)』

   すでに、マウスの脳を人為的に巨大化するという実験が行われ、成功しています。 シワが増えた脳を持つマウスを作るところにまでたどり着いているのです。 人為的にではなく、進化の過程において、チンパンジーと人間の間でも、似たようなことが起こったに違いないと考えられます。 両者の遺伝子の98%は共通しているから、この脳の進化にはほんのわずかの遺伝子しか関わっていないことは間違いない。
  その遺伝子はいずれ抽出されるでしょう。 すると、今度はそれをいじって、猿の脳をもう少し増やしてやったらどうなるのか、さらには、人間の脳を今の三倍にしたらどうなるのか、という興味が自然に湧いて来る。
  そういう人間ができたときには、現代人のある種の役割は終りになるのかもしれません。 チンパンジーの後に現代人があるのと同じです。 チンパンジーに我々の気持ちがわからないのと同様、我々にプラスαの人間の気持ちがわかるはずがない。 我々の知っていることを我々は知っているし、考えること、感じることはわかっているけれど、プラスαの方はそれ以上のことを知っているから、あとはあいつに聞いてくれ、としか言えない。
養老孟司 『バカの壁』





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posted by Vigorous at 16:20| 自然科学、環境 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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