2008年12月18日

No.0161 『順応性に由来する人格の多様性』

   人格が変わりやすいかどうかは、人間によって非常に差がある。 その幅はきわめて広く、ジキル博士のように分裂した精神の持ち主に始まって、まったく頑固一徹のドン・キホーテのような人物まで、ありとあらゆる段階を網羅している。 一人の人間の中のさまざまな自分があまりに関連性を欠くと、われわれはその人間に不信を抱く。 逆に、もしあまりにも一本気で柔軟性を欠くならば、我々は彼を無味乾燥、意固地、あるいは奇矯な人物と思う。 一人の人間が持っている人格の種類は、孤立した人や自己充足している人の場合は少なく、順応性のある人の場合はきわめて多様であり、そこには神もご照覧あれというような最高のものから、我々自身さえ目をそむけたくなるような最低のものまで、あらゆる種類の自分が含まれている。  (中略) 人間が自分を囲む状況をどのように把握するかというところから、そうした人格は形づくられる。 もし彼が気にしている環境がたまたま洗練された上流社会の集団であれば、かれはそれにふさわしいと思う人格を模倣するであろう。 その人格は彼の立居振舞い、会話、話題の選択、嗜好を、場合に応じて調整する作用をする。 人々が自分と異質な状況に対応するとき、自分の性格をどのように想定するかにある。
Walter Lippmann 『Public Opinion』
リップマン 『世論』





検索用kwd:
posted by Vigorous at 23:30| 社会学 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
カテゴリ



注意
◆ このブログの内容は引用が中心ですが、知識の切り売りを目的としたものではなく、投稿者の備忘録として作成されています。皆さんは、ここに書かれた引用のみで満足することなく、なるべく原典に触れる習慣をつけてください。
◆ このブログでは、投稿者が独自に調査したデータや、知人から伝え聞いたエピソードなどが掲載されることがありますが、そのまま受け売りにせず、皆さん自身が事実関係を調査し、記事の真偽を見極めることができるように努力してください。
◆ ここは金言や名言を羅列することを目的にしたサイトではありません。どんな金言や名言も、羅列したとたんにただの展示物になってしまいます。長い引用も短い引用も、じっくり噛み締めて味わい、あなたの財産にしてください。アーカイブも一度にすべて読むのではなく、毎日少しずつ読むようにすると良いでしょう。



QRコード

リンク集
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。