2008年12月08日

No.0142 『ステレオタイプH』

   あるステレオタイプの体系がしっかりと定着しているとき、我々の注意はそうしたステレオタイプを支持するような諸事実に惹かれ、それと矛盾するものからは離れる。 我々はバラ色のメガネを通して物を見るとか、ひが目で物を見るなどというが、まったく言い得て妙である。  (中略) ステレオタイプと異質のものは排斥され、違うものは目にも見えないであろう。 我々は自分たちの目が見慣れないものは見ないでしまう。 意識的な場合もであるが、それよりも知らず知らずのうちに、我々は自分の哲学に合致するような事実に強い印象を受けるのである。  (中略) ステレオタイプは人間の好みを担わされており、愛憎に満たされ、恐怖、欲望、強い願望、誇り、希望に結びつけられている。 ある特定のステレオタイプを喚起する事物があれば、それが何であれそのステレオタイプにふさわしい感情によって判断される。 思慮深くどちらにも偏らないような状態を保っているときは別として、我々は一人の人間を調査してから悪い人だと判断するわけではない。 我々はその人を見るときすでに悪人として見ているのである。
Walter Lippmann 『Public Opinion』
リップマン 『世論』





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posted by Vigorous at 21:16| 社会学 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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