2008年12月01日

No.0125 『広範囲な感情の覚醒』

   ほどほどに安定している時代には、世論を象徴するものですら点検、比較、論議の対象となるのを免れない。 言い換えれば、それらは現れたり消えたり、融合したり忘れ去られたりするものであって、けして集団全体の情動を完全に統合するものではない。 結局のところ、全国民が神聖な合一に到達する行為は、人類にただ一つしか残されていない。 それは戦時の中盤において、恐怖と好戦心と憎悪が他のいっさいの本能を砕くか、その力を借りて精神を支配する力を完全に掌握したときに発生するのだ。 それも戦争に飽き厭う心が生じる前でなければ成立しない。 それ以外のときの殆どは、また、戦時下であっても状況が行き詰まっているときには広範囲の感情が覚醒していて、論争・選択・躊躇・妥協といった態度を打ち消すだけのゆとりが充分にある。
Walter Lippmann 『Public Opinion』
リップマン 『世論』





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posted by Vigorous at 20:32| 社会学 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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