2008年11月05日

No.0043 『一挙解決の欲求』

   情緒的の成熟している者は一挙に物事を解決しようとはしない。一つずつ解決していこうとする。一つずつ目の前の困難を除去しようとする。情緒的に未成熟な者が一挙に物事を解決しようとするのは、「今という時」に落ち着いていられないからである。現在に安住できず、内面から絶えずせかされているからである。現実があまりに脅迫的であって辛くて仕方がない。だからこそ、この苦しみから一気に脱出したいと願う。情緒的に未成熟な者は一挙に困難を解決しようとするか、その困難から逃げるか、どちらかである。深い劣等感を持つ者はあまりにも苦しいから、“少しずつ”ということができない。一気に自分を救ってくれるものを求める。それがない時絶望する。そして投げ遣りと無気力になっていく。
加藤諦三 『自分の構造』



posted by Vigorous at 23:18| 幸福論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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