2008年11月02日

No.0029 『非暴力とガンジー』

   非暴力というと、大昔から立派なものだと考えられてきたようにわれわれは錯覚する。だが、非暴力の価値が認知されたのは、ガンディー以降のことである。それまでの世界の価値基準からいえば、非暴力など、たかが腰抜けのたわごとにすぎなかった。力こそ、いや暴力こそが善であり、正義であったのである。宗教さえも暴力を背景に成長を遂げてきた。まつろわぬ者は殺してもさしつかえなかったのである。ガンディーは、人間の平等とインドの独立という大目標を掲げ、それを徹底した非暴力で実現しようとした。暴力によってでも実現できたはずのインドの独立は、ガンディーの不屈の意志力によって達成された。だが、非暴力によらずには成しえない人間の平等は達成されることはなかった。
大谷幸三 『ダライ・ラマ 死の謎を解く』の注釈より





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posted by Vigorous at 01:17| 指導者、政治 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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